私の経験上(経験上なのでこれがすべてではありません)、ぎっくり腰は急性腰痛症といわれて、急に発症するような印象を持ちますが、実際には『ぎっくり』と行くまえから始まっていると考えられます。

中には、いきなり重いものを持ち上げるといった、限界を超えた負荷をかけたために腰の骨が変異する場合もありますが、多くのぎっくり腰は筋肉の疲労の積み重ねが原因です。

ぎっくり腰の原因

筋肉は縮むことで働きます。
ですから、習性として何かあると縮みやすい傾向があります。

疲労した筋肉は血流が悪くなり次第に固くなって柔軟性を失います。
その筋肉を動かそうとすると、体の防御反射(生命を守るために意図しなくても働く反応)が働き、縮もうとします。

これが繰り返されると、筋肉はいよいよ固く縮んで行きます。
その筋肉が限界まで縮んでしまうと、わずかに伸縮させる動作をきっかけに、防御本能が強く働いて一気に縮もうとします。
そして、軽い肉離れのような状態になります(多分)。

これが、「ぎっくり腰」です。

ぎっくり腰はこうなるから痛い

ぎっくり腰の原因となる軽い肉離れは炎症をともなう(細胞組織が損傷している)ことが多いので、これだけでも痛みがあります。

しかし、なぜ動けなくなるほど痛むのか。
体の反応として、傷ついたところを周りの組織が守ろうとして固まります。
これは指を切った場合なども切り口の周りが少し固まることでお分かり頂けると思います。

傷ついた筋肉の周囲の筋肉は、傷を守ろうと固まります。
その固まる力は強く、そばにある骨をゆがませたり、神経を締め付けます。

この、固まった筋肉・ゆがんだ骨(ゆがみによって骨の間から出ている神経が圧迫され)・筋肉に締め付けられた神経などが、動けないほどの痛みになるのです。

ぎっくり腰の治療法

このように、ぎっくり腰には複合的な痛みの要素が重なっています。
この痛みを取っていくにはいくつかの方法があります。

①安静にする
人間には自然治癒力という、回復機能があります。
じっとしていることで、この回復機能が働いて自然に痛みは治まっていきます。
難点は、とても時間がかかることと、原因をそのままにして痛みだけ取れてしまうことがあるという事です。
ぎっくり腰がクセのように繰り返されるのは、このことが関係しているかもしれません。

②治療院で治す
(技術が高いという条件付きで)安静にするよりも、治療院で治療を受けたほうが治りが早いでしょう。
さきほど述べたように、ぎっくり腰の原因となる部分を守ろうと固まっている組織があります。
その部分の筋肉を緩めて、骨のゆがみを正すだけでも大半の痛みを取ることができます。
難点は、技術力のない治療院で治療を受けるとかえって悪化する恐れもあるという事です。

③原因部分のケア
ぎっくり腰の原因となっている部分は、軽い肉離れを起こしている場合もあります。
炎症をともなった痛みにはふた通りの対処法があります。
早く治したいときには、温めます。(湿布よりもカイロなど実際に温まるもの)
当然血流が上がるので痛みは増しますが、治りは早くなります。
痛みが耐え難い時には、冷やします。(湿布よりも氷など実際に冷えるもの)
痛みは和らぎますが、治りは遅くなります。