下半身のしびれで代表的な症状は坐骨神経痛です。
通常は強い痛みとともにしびれが出ます。
しびれだけの場合やそのしびれも程度の弱い場合がありますが、だからといって症状が軽いわけではありません。
しびれが出ている段階で、すでに痛みよりも重い症状になっているのです。

坐骨神経痛までの経過

 

坐骨神経痛は、よほど事故や怪我などでもない限りいきなり発症することはありません。
いきなり発症したように感じるのは、それまでの体からの警告(軽い痛みや違和感など)に気づかないか放置していたからなのです。
「この程度の腰の痛みなら問題ない」
と放置しておくうちに、体の状態は密かにそして着々と悪くなっているのです。

坐骨神経痛が発症するまで

※これは一例です

1.よくない姿勢や動き、偏った生活習慣などから体のバランスが乱れる
2.バランスの乱れが骨盤や腰椎(背骨の下部)に負担をかける
3.骨盤や腰椎に歪みが生まれ、動いた時や同じ姿勢を続けた時に腰に違和感を感じる
4.最初のうちは一晩寝ると回復した違和感が長引くようになる
5.動いた時や寝起きに腰の痛みを感じる
6.すぐに消えていた腰の痛みがだんだん長く続くようになる
※この段階で、痛みが落ち着いてしまう人もいます。それは回復したのではなく、脳が痛みから逃避するために痛みを感じにくくする場合があるからです
7.お尻から太ももの裏側、ふくらはぎ、足先に向かって痛みやしびれが伸びていく
8.痛みやしびれが強く、また長い時間続くようになる

このように進みますが、多くの人は5や6までを放置しておくので、いきなり7が現れたように感じるのです。
ではなぜ7から急にひどくなったように感じるのか。
※ここからは臨床経験から推定した仮説です
おそらく、当初は関節周辺のアンバランス、歪みの段階だったものが、その負担に耐えきれずに周辺組織の損傷という段階に進んだからだろうと考えます。
坐骨神経痛の原因となる部位に触れると、鋭く激しい痛みやしびれを感じます。
それは、歪みの感覚ではなくほぼ炎症の感覚です。
おそらく、損傷した組織が回復しようと活動することで起こる炎症と推測しています。

しびれている所が悪化している所ではない

 

殆どの人が痛みやしびれがお尻や太もも、ふくらはぎに出るので、そこが悪いと考えます。
しかし、本当は腰からそこまでつながっている神経に症状が出ているだけで、そこまで悪くなっているわけではないのです。
長い間その状態を放置しておくと、症状の出ている部位まで実際に悪くなることはあるようですが、通常は原因となる腰椎など(もうひとつの原因は後述)を調整しなければ改善しません。

坐骨神経痛もうひとつの原因

これまでは坐骨神経痛の主な原因を腰椎としてきましたが、実はもうひとつ原因となる部位があります。
それは、梨状筋です。
梨状筋はお尻にあって、脚の外旋をするための筋肉なのですが、他の大きな筋肉と一緒に動いたりします。
この梨状筋が何らかの理由で緊張すると、その内側を走る坐骨神経を締め付けて痛みやしびれを起こすこともあるのです。

その他のしびれ

病気が原因で脚にしびれが出る場合があります。
代表的な物としては、糖尿病、膠原病、甲状腺機能の障害などがあります。
このような病気の場合は、血行障害や末梢神経障害などが原因になるため、痛みを伴わないことが多いように思われます。
無論これらのしびれを取るためには、元となる病気を治す必要があります。

しびれの回復には時間がかかる

ここまで悪化した場合、痛みが取れ、しびれが取れるまでには時間がかかります。
まずは今起こっている炎症が収まらなければ強い痛みやしびれは収まりません。

炎症の起こっているところは細胞組織の損傷が激しい所です。
体表面で言えば切り傷がザックリ口を開いている状態ですから、早く傷口が塞がるようにしなければなりません。
そのためには傷口が開かないように極力動きを制限し、血流を高めて回復を促すことが最重要です。