前回、『生きた体にはどのような刺激を与えるかが、とても重要であり、効果を生む上での最大のカギ』とお伝えしました。

ある特定の関節(あるいは筋肉でも、内臓でも同じです)を調整する場合、療法によって使用する徒手の部分、接する面積、刺激を加える方向、強さが違います。
実は、接するための触り方の段階で治療効果の差が出てくるのですが、それを棚上げしたとしても刺激の強さが治療効果に差をつけるカギになることは間違いありません。

では、最適な刺激の強さとは?
強い刺激なのでしょうか?
弱い刺激なのでしょうか?

どちらも正解で、どちらも間違いになります。
それは、刺激を受ける相手によって違うからです。

同じ症状を持ち、同じ治療をする場合でも、相手の体質(もしくはタイプ)によって最適な刺激の強さが全然違ってくることがあります。
ボキッと鳴るような強い刺激が最適な人と、触れる程度の弱い刺激が最適な人、その中間の強さの刺激が最適な人と、人によって全く違います。
弱い刺激が最適な人に強い刺激を加えると確実に悪化します。
どんなに正確な位置を正確な方向に加えたとしても強さがあっていなければ良くはなりません。

これは、施術を受ける人の好む強さとは関係ありません。
強いマッサージや指圧が好きだとか、ボキボキされるのが好きだという人でも、実は弱い刺激のほうが良くなる場合が多いです。
強揉みのマッサージが好きだけど、しばらくするともみ返しが来るという人や、受けているときは気持ちが良いけど良くなった気はしないという人は、たいてい刺激が合っていません。
ただ、もともと強い刺激が苦手で、実は強い刺激が合うという人は殆どいません。
つまり、全体的な傾向として今の整体(徒手療法)には強い刺激はあまり必要ないといえるでしょう。

そこで、どのような人が強い刺激が合っていて、どのような人が弱い刺激に向いているかですが・・・・

今のところ分類はできません。

体格的に細くて小さい人が、とても強い刺激が必要な場合もあるし、どんなに大柄な人でも指先で刺激する程度が最適な人もいます。
やってみなければわからないです。

だからこそ、刺激の強さを段階的に常に一定に再現できるようにしておかなくてはなりません。
段階的に刺激を変えていって、その人に一番合った刺激を見つけなければならないのです。
極めて繊細で難しいことですが、正しい刺激を加えることができるから、体は変わっていくのです。